2022年ニュースリリース

最新制御装置を搭載し工程集約に貢献
小型複合加工機 SPEEDIO「M200Xd1/M200Xd1-5AX」
ローディングシステム「BV7-870Ad」新発売

2022年9月1日 ブラザー工業株式会社

ブラザー工業株式会社(社長:佐々木一郎)は、最新制御装置「CNC-D00」を搭載した小型複合加工機 SPEEDIO Mシリーズ 「M200Xd1」とSPEEDIO専用ローディングシステム 「BV7-870Ad」を9月1日に発売します。

SPEEDIO Mシリーズ M200Xd1/M200Xd1-5AX

M200Xd1

M200Xd1

小型複合加工機
発売日 2022年9月1日
標準価格 M200Xd1 1,142万円(税抜)
1,257万円(税込)
M200Xd1-5AX 1,274万円(税抜)
1,402万円(税込)

ローディングシステム BV7-870Ad

BV7-870Ad

BV7-870Ad

SPEEDIO 専用オプション
発売日 2022年9月1日
標準価格 BV7-870Ad

(ローダ本体、架台、側面扉、バルブ等一式を含む)

316万円(税抜)
348万円(税込)

当社は、小型CNC工作機械「タッピングセンター」を1985年に発売し、自動車、一般機械などの部品加工においてお客様から高い支持をいただいてきました。
2013年にマシニングセンタ「SPEEDIO」にブランド名を変更し、同年に、ブラザー初の旋削機能を搭載した量産部品加工向けの小型複合加工機「M140X1」を発売、2016年には加工能力を向上させた「M140X2」、2019年にローディングシステムの取り付けを可能とし、生産現場における省人化の要望に応えた「M200X3」を発売しました。Mシリーズは発売以来、旋削加工とマシニング加工が必要なワークを1台で工程集約することによる生産効率向上とお客様の設備投資費用の削減に貢献しています。今回、新たに発売する「M200Xd1」はM200X3の後継機で、新制御装置CNC-D00を搭載したモデルです。CNC-D00は、CPU能力を大幅に強化し、従来の制御装置の4倍の処理能力を誇ります。また、今まで22本だった工具を最大で28本搭載できる仕様をラインナップに追加しました。これにより、工具の交換の手間を削減することができ、省人化に貢献します。さらに、複合加工に加え同時5軸加工*1制御に対応した「M200Xd1-5AX」も発売します。M200Xd1-5AXは、工具に対しワークの加工表面が最適な向きになるよう5つの軸を同時に動かし加工ができます。

M200Xd1にBV7-870Adの装着時M200Xd1にBV7-870Adの装着時

そして、今回のM200Xd1の発売に合わせて、加工部品の搬入・搬出を自動で行う「ローディングシステム BV7-870Ad」を発売します。BV7-870Adは、シンプル&コンパクトを特長としたSPEEDIO専用の垂直多関節型ローディングシステム「BV7-870」の後継機で、新制御装置CNC-D00に対応したモデルです。搭載可能機種は、S300Xd1、S500Xd1、M200Xd1の3機種で生産現場における省人化に貢献します。

SPEEDIO M200Xd1の特長

複合加工

金属などを削って加工する方法には、穴あけ、フライスなど刃物(ツール)が回転し、固定したワークを削る「マシニング加工(ミーリング加工)」と、ろくろのようにワークが回転し、それに刃物をあてて削る「旋削加工(旋盤、ターニング加工)」があります。*2 自動車部品や二輪車部品、一般機器の部品は、丸い形状のワークも多く、旋盤加工機とマシニング加工機が使用されています。

工程集約

複合加工機は旋削加工機からマシニング加工機へのワークの付け替えが不要になり、ハンドリング時間を削減できます。また加工機を2台用意する必要がなくなるため、設備投資額と機械設置面積を抑えることも可能です。品質面では、ワンチャッキング*3で旋削工程とマシニング工程を行うため、次の工程の機械への載せ替えに伴う位置精度の誤差が発生せず、加工精度が向上します。このように、工程集約をすることで、多くのメリットを生み出します。

工程集約とハンドリング時間の削減 工程集約とハンドリング時間の削減

最新CNC装置「CNC-D00」搭載による操作性の向上

タッチパネル式15インチ液晶を搭載し、直観的な操作性を実現しました。さらに、すべての操作の起点となるホーム画面を新設、使用頻度の高い情報を集約化し、消費電力や稼働率など生産に関わる情報を見える化するサポートアプリを搭載するなど、インターフェースを使いやすいものにしました。また、評価の高かった従来の画面構成を引き継ぐことで、以前と変わらない操作も可能です。また、電卓機能や、取扱説明書などのPDFファイルが参照できるファイルビューアなどの便利ツールも搭載し、作業効率の向上に貢献します。

CNC-D00外観

CNC-D00外観

タッチパネルを採用

タッチパネルを採用

SPEEDIO専用ローディングシステム BV7-870Adの特長

SPEEDIO専用設計の機械一体型構造

ローディングシステムは、工作機械に加工する部品を、自動で搬送・供給できるオプション装置です。BV7-870Adは、SPEEDIO専用設計かつ4軸の構造とすることで、動きもシンプルで、ティーチングが簡単にできます。また、機能がシンプルなため構成部品も少ないのも特長です。

4つの軸の動き4つの軸の動き

ローディングシステムは架台がSPEEDIO本体側面に直結されており、アーム本体を水平方向に動作させる駆動機構「TR軸」と、2つのアームを回転させる駆動機構「J1軸、J2軸」と、アーム先端に取り付けられたハンドを回転させる駆動機構「J3軸」の計4軸で構成されています。

お客様の生産現場の邪魔にならない省スペース設計

BV7-870Adは、コンパクトなサイズで、SPEEDIO本体と一体にし、アームの中にモーター、配線、配管などをコンパクトに収めることで、省スペース化を実現しました。また、工場の設備のレイアウトに合わせ、機械側面の右手/左手どちら側に取り付けることも可能です。
加工部品の着脱を側面から行い、BV7-870Adを制御するコントローラーもSPEEDIO本体背面の制御盤内に内蔵されているため、機械前面がフリーエリアとなり、従来通りのオペレーションができます。

コンパクトで場所を取らない本装置 コンパクトで場所を取らない本装置

BV7-870Adの取り付けで工程集約に省人化をプラス

M200Xd1は、工場における急速な省人化需要の増加に対応するSPEEDIO専用オプションのローディングシステムBV7-870Adの取り付けが可能です。

旋削加工とマシニング加工を各々の機械で実施し、省人化のために機械間にロボットを設置する場合、立ち上げ工数が大きくなります。さらに、ロボットの設置面積のために一定以上の場所が必要となります。BV7-870AdをM200Xd1に取り付けた場合、一度の作業で旋削加工とマシニング加工ができることから、立ち上げ工数が削減できます。さらにBV7-870Adは、機械側面に一体で設置されるため、省スペース化も実現します。他にもS300Xd1/S500Xd1にも取り付け可能です。

小型複合加工機Mシリーズにローディングシステムの搭載による「工程集約+省人化」の例 小型複合加工機Mシリーズにローディングシステムの搭載による「工程集約+省人化」の例

  • *1: 前後移動のX軸/Y軸、工具が垂直に移動するZ軸。テーブルが回転するA軸/C軸。これら5軸が同時に動きながら切削加工する。
  • *2: 他にはワークを削る加工には研削加工、ワイヤ放電などの加工もある。
  • *3: チャッキングはワークを固定するために掴むこと。それを1回だけの状態をワンチャッキングという。

<お客様 お問い合わせ先>

ブラザー工業株式会社 マシナリー事業 産業機器営業部 堀江(ほりえ)、行時(ゆきとき)

TEL : 0566-95-0075
FAX : 0566-25-3721

<報道関係 お問い合わせ先>

ブラザー工業株式会社 マシナリー事業 産業機器営業部 青沼

TEL : 0566-95-0075
FAX : 0566-25-3721

このページをシェアする