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【オリジナルグッズは自作するからこそ楽しい】動物イラストレーター・とびはちさんにインタビュー
普段、年賀状以外にも家族の写真などをうまく組み合わせて、ポストカードを作るという方もいらっしゃるかもしれません。
子どもたちが描いた絵をポストカードにするなど、オリジナルグッズの作成に奮闘するお父さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
今回お話を伺ったのは、今Twitterで人気を集めている「とびはちさん」です。黒いペンのみで描かれた美しい動物イラストの制作秘話に加え、ポストカードなどのグッズを自作する楽しさを伺いました。
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とびはちさんプロフィール:
大学生時代から開始した、動物に衣装を着せたモノクロイラストで人気を博す。2016年8月現在、Twitterのフォロワー数は11,000人を超える。
「人間を描くより先に動物を描いていました」
――とびはちさんは、モノクロの動物イラストをいつもアップしていらっしゃいますよね。そもそも、動物のイラストを描くようになったきっかけは何なのでしょうか?
とびはちさん:物心ついた時から動物が本当に好きで、動物園に行ったらおおはしゃぎするような子どもだったんです。子どもの頃は、人間を描くより先に動物を描いてました(笑)5、6歳の時くらいからでしょうか。家にある動物図鑑を、ひたすら鉛筆とコンテで模写してましたね。家でペットを飼えなかったのがひと押ししたのかもしれません。
漫画みたいな、コミックアート系を描きだしたのは中学に入ってからで、どちらかというと人間を描く方があまり得意ではないですね。今みたいな動物のペン画を描き出したのは、高校に入ってからです。
――人間を描くのが後って、珍しいですよね。ファンタジックなドレスや民族衣装を着ているイラストが多いですが、どういったものから着想を得ているのでしょうか。
とびはちさん:あ、いうほどファンタジーでもないんですよ。中世ヨーロッパのパリモードの写真集を参考にしたものや、軍服を着せることが多いです。もちろん和装も好きで、よく取り入れています。
基本的には人間が着ているものをほぼそのまま動物に着せているので……。動物が着ると、また違う雰囲気になるのかもしれません。
ひたすら手間暇かけて作っていくことで、作品になった時の喜びが増す
――とびはちさんの作品は、どれも手が込んでいる大作という感じがします。特に自信作はありますか?
とびはちさん:卒業制作で作った、ABCフォントイラストでしょうか。時間もかかりましたし、一番思い入れのある作品です。
例えば、「C」の文字はキャット(Cat)、キャッスル(Castle)、クロック(Clock)みたいな感じで、アルファベットの頭文字に「C」が付くものだけで出来ています。探しながら全部見てもらうと、面白いかもしれませんね。
――こ、細かい……! 1日かけてじっくり見たいです。一つの文字に、どれくらいの時間がかかっているのですか?
とびはちさん:だいたい、一文字に丸二日くらいでしょうか。下書きに1日、ペン入れに1日という感じです。一つの文字の中に、何の動物やモチーフを入れて、構図をどうするか、という選定から下書きまでが一番時間がかかりましたね。
機械や建物などの無機物の下書きは細かく行うので、とても時間がかかります。逆に、動物の毛なんかは下書きしなくても好きなように描けるので楽しいです(笑)
今まで一番時間をかけて作ったので、出来上がった絵が印刷されて出てくる時は、描き上げた時とはまた違ったわくわく感がありました。
―― 一つ一つに、ものすごく手間暇がかけられているのですね。とびはちさんには、どのような制作のこだわりがあるのでしょうか?
とびはちさん:こだわりと言えるかは分かりませんが、あまりコミック的な、デフォルメしたテイストにはしたくない、というのはありますね。
やっぱり、動物はそのままの造形が一番美しいと思っているので、できるだけそのままの姿を表現できたらいいなと思っています。
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手作りのイラストを、手作りでグッズにする
――とびはちさんは、趣味でイラストを描かれているのですよね。Twitterにアップしはじめたことで、何か身の回りに変化はありましたか?
とびはちさん:動物好きの知り合いが増えたのは大きいですね。他にも、今までは私が見る側だったイラストレーターさんとも交流ができたり、企画や展示に誘って頂けるようになりました。
イベントなんかでは、わざわざポストカードなどのグッズを購入しに来てくれたりする方もいて、嬉しいです。
――ポストカードなどのグッズは自宅で作っているそうですが、どのようなプロセスで作成されているのでしょうか?
とびはちさん:絵を描く手順としては、下書き、ペン入れ、後は全体を整えて終わりというシンプルなものです。使っている道具は、一般的なペン入れ用のペンを3種類と、たまに筆ペンを使っています。
ポストカードにするプロセスとしては簡単なもので、線画をスキャンして、色を塗るならソフトを使用しパソコン上で塗って、フォトショップなどの加工ソフトを使用して全体を整える。あとは、ポストカードなどのテンプレートに貼り付けて印刷するだけです。
――それなら、パソコンで絵が描けない人でも真似できそうですね。
とびはちさん:量産するならもちろん業者さんに頼んで印刷してもらった方がいいのですが、一度作ったらやり直しがきかないというのが懸念点でもあります。自作した方が、やはり失敗のリスクが少ないですから。
大きな文房具屋などに行った時に、変わった紙を見つけたから試してみる、なんて実験ができるのも、自作のいいところですよね。
――最後に、とびはちさんのファンの皆さんや、読者の方へのメッセージをいただけますか?
とびはちさん:自分で描いた絵がまた別の形で表現できるのが、印刷したりグッズを作ったりすることの一番楽しいところだと思います。手をかけて作った方が、実際に買ってもらった時や、使ってくれた時を考えると嬉しいですしね。ですので、これからもどんどんグッズを作っていきたいです。
スキャナーとプリンターさえあればできるので、皆さんにもチャレンジしてほしいです!
――自分が作ったものがグッズになるというのは、やはり特別な感覚なのですね。本日はありがとうございました!